駒ヶ根市全域公園化構想

長野県全域公園化構想・日本全域公園化構想―駒ヶ根ガーデンファーム構想への提言―その2
2001年11月16日、その後加筆
小 原 茂 幸

人間が生きていくためには「呼吸」と「飲食」は不可欠です。
人間は地球上の生物の一種であり、
他の生物との共生を抜きにしては生きられません。
自然に負荷を与えない循環型システムが求められています。
現存する豊かな自然環境を活用すると共に、
失われた自然環境を再生し、
住環境そのものが自然と人間が共生し合う場として、
駒ヶ根市全域を自然公園化したい、と考えます。

美しい町に住みたい。
どこに行っても絵になるような風景。
四季折々に季節を感じる街。
街全体が公園のような街。
森の中に住居が有り、
森の中に田畑が有り、
森の中に工場が有り、
森の中に商店街がある。
川を再生し、森を作り、
林を再生し、並木を作りたい。
四季折々に花の咲く木を植えたい。
実の生る木を植え、野鳥を呼びたい。
茅葺き屋根の家や水車小屋が似合う風景を再現したい。
主食である米の確保と国土保全のために、
日本の原風景である水田を維持するとともに、
癒しの風景を創造したい。
町全体を花で飾りたい。
「感動」する場を創造したい。
美しい街には人を引き付ける力が生まれます。
人が集まれば新しい産業が生まれます。
「食」と「農」と「芸(技)」が有機的に一体化した街をめざしたい。
物を生産して職を得るのか(物を生産して財政を賄うのか)。
製造業が日本から中国等海外へ移転していく時代です。
人を呼んで財政を潤すことに、今一度目を向けてみませんか。
通年通して人を呼ぶ仕組みを考えてみましょう。
人が集まれば出会いがあり、
人が集まれば活気が生まれます。

食と水と空気は、豊かな自然からの贈り物です。
美しい公園のような環境に住みたい。
美しさは人を惹きつける力があります。
(可愛らしさは人を癒す力があります)。
消費型社会から体験型社会への転換が求められています。
「他人より大きな家に住みたい。
他人より高級な車に乗りたい。
他人と違ったものを持ちたい。」
「モノ」を所有する事によって得られる幸福感には際限がありません。
「モノより時間」、「お金より思い出」。
すばらしいコピーがTV-CMから流れてきます。
音楽、スポーツ、芸術、技、旅、・・・など、
体験型社会で食と職が創造できたとしたら、
資源消費型社会、環境破壊型社会から決別できるのではないでしょうか。
1970年代にインドネシアのバリ島を旅したとき、
この島には、食(職)と芸術と祈りの世界が見事に調和していると感じました。

澄み切った空気ときよらかな水、そして安全で栄養価の高い食物。
化石燃料や農薬、抗生物質や成長ホルモン剤などを必要とした時代から、
自然の循環のままに生きられるシステム作りが求められています。
現在の地球の人口60億人。
やがて人類は水不足の時代を迎える事でしょう。
そして、やがては食糧難です。
私達はそれぞれの地域において、
「食とエネルギーの自給自足」を図りたいものです。
この地域に住む人々の食糧は、この地域で賄う。
「地産地消」が理想です。
この地域で消費されるエネルギーはこの地域で調達する。
ミニ水力発電、太陽光発電、バイオマス。
自動車が燃料電池で動くのなら、
やがて一般家庭の電気ぐらいは自家発電できるようになる事でしょう。
大量生産、大量消費、大量廃棄のシステム事態が問われています。

都会に住む人々が地方に憧れるものは
「ふるさとの景色」と「ふるさとの味」、
そして「ふるさとの人情」だといいます。
そこには日本人が、存在することの原点があるように思われます。
21世紀にふさわしい「新しいふるさと」を創造していきたいものです。

街造りの主役は、そこに住む一戸一戸の人々です。
私達の街をどうするか、一つの方向を定め、
一定のルール(条例)のもとに、街造りの夢を共有していきたい。
この街に住む人々の幸福感をもって、
この街を訪れる人々を幸福にしていきたい。
私達の世代でできなければ、子供たちの世代に。
子供たちの世代でできなければ孫の世代に、この夢を託したい。
その為にまず、一戸一戸の農園から始めたい。
ガーデンファーム、
食とガーデニングを一体化した農業を今ここに提案いたします。







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