ガーデンファームとは何ぞや?

駒ヶ根ガーデンファーム構想への提言―その3
2001年11月16日、その後加筆
小 原 茂 幸

ガーデンファームとはガーデニング(庭)とファーム(農園)による村興しです。
農園によってお腹を満たし、
ガーデニングによって心を満たそうとする取り組みです。
一戸一戸の家庭(農家)が庭と畑を美しく整備する事により、
地域全体に美しい景観を創造しようとする運動です。
美しさには人を惹きつける力があります。
美しい景観はそれ事態が財産であり、
訪れる人を魅了し、心に癒しをあたえます。
これは、この世に「桃源郷」を創造しようとする試みです。

さらに生産者が直接消費者と結びつく時、
安全で栄養価の高い食品の提供と授受という、
お互いに大きなメリットが生じます。
様々な個性ある農家(農園)が生まれることにより、
四季を通じて集客できる仕組みが可能になります。
個々の農園は個性化を進め、多様性を拡大します。
その多様性をネットワークするとき大きな力が生じます。

農園が個別に通年を通して集客を図るには限界があります。
数十戸のガーデンファームを組織し、ネットで結びます。
一戸一戸は小さくても、相互乗り入れをすれば大きな力が生まれます。
同じ価値観を共有する仲間同士での、情報交換、応援、
相互協力などによる連携を蜜にすることから連帯感が生じます。
消費型社会から体験型社会への転換を図るために、
体験、参加型の観光に応えるものです。
通年での集客を図り、多くの人を呼ぶ仕組みを作ります。
訪れる人との会話、人のぬくもり、心のふれあいが、やりがいに結び付きます。
人が集まれば新たな産業が生まれ、新しい雇用が生まれます。
森のレストラン、森の喫茶店、森のホテル等との連携を図り、
産直市場、地物レストラン、クラフトショップ、
フラワーショップ、ガーデニングショップ、など関連する産業を興こし、
地域の振興に役立てたいと考えます。

イギリスやフランスでは、定年退職した後、田舎の農園に住み、
大地に根差した生活をする事が最大の幸せだといわれています。
わが国も高齢化社会を迎え、高齢者の生きがい造りが求められています。
また同じ目的を共有する事による新しい連帯感が生まれ、
空間を超えた横のつながり、年代を超えた縦のつながりが生まれます。
二つのアルプスを望む風光明媚な景観と、
関東圏並びに中京圏からの交通の利便性を背景に、
「農園」によって人を呼びたいと考えます。
都会から定住者を呼ぶために、
100坪の庭、100坪の家と屋敷林、100坪の畑の
「300坪ガーデンファーム」を提言します。
先進国における住宅環境において日本はまだまだ兎小屋です。
300坪をユニットするとき、大きな満足感が得られる事でしょう。
現代の安全な食に対する欲求やガーデニングに対する憧れ、
田舎暮らしに対する要望に応えるものです。
さらに新しい仲間を呼び込むことで、
コミュニティーの幅が広がり、厚さも深くなります。
特に一芸に秀でた方は大歓迎です(クラフトマンの定住促進等)。
有閑期には「助人連」として臨時収入も得られます。知恵や労力、
時間を交換するエコマネー(地域通貨ズらー)による、
地域での雇用の確保と生計の安定化が図られます。

ガーデンファームは地域の食とエネルギーの自給自足を促進し、
廃棄物を資源に変える循環型社会の礎となります。
結果として、産業構造の転換を図り、新たな雇用を創造させます。
全国津々浦々に様々なガーデンファームを創造し、
それをネットワークするとき、
日本は世界で最も美しい景観を持つ国に変身し、
世界中の国々の人々が訪れる国になることでしょう。
地域を越え、四季を越えてお互いが行き交うとき、
消費型社会から体験型社会への転換が図れる事でしょう。








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