投票に行かない人には反則金を


2003年4月20日
小 原 茂 幸

風が頬に優しくあたり、光が目に眩しい光の春。緑が芽吹き、木に花咲さく春。
そして、統一地方選挙の季節です。
長野県でも県議会議員選挙に引き続き、
一部地域での市町村長選挙、議会議員選挙が始まります。
「たかが一票、されど一票」です。
現に、先頃行われた県議会選挙では、
上伊那区において当選と次点の差はたった1票でした。
正に1票の重みを感じさせられました。

このところの毎回の選挙で気になるのは投票率の低さです。
あれだけ騒がれた長野県議会議員選挙も投票率は前回を下回りました。
全国的には、投票率50%60%が多かったように思いますが、
最近の例では、東京都の某区議会議員補欠選挙では、
投票率20数%ということもあったようです。

あまりの投票率の低さから感じる事は、
選挙民の民意の低さと、
それで当選して万歳をする政治家のやるせない気持ちです。

人類の歴史は、自由と民主主義の獲得の歴史であったはずです。
より力の強いものが、より権力をもつものが、
より財力のあるものが、より声の大きいものが、
一部の人々の利益にのみ奔走するのではなく、
市民の総意に基づいて、
最大多数の最大幸福を求めるものでなくてはなりません。
選挙によって選ばれた代表者を通じて行動しようと決めた以上、
選挙権を行使し、また義務も果たさなくてはなりません。
人類の歴史の中で、選挙権獲得のためには、
先人達の血と汗と涙の重い歴史があったはずです。
然るに、今の日本のこの軽い現状は・・・・。

世界には200カ国に及ぶ主権国家があります。
そのうちの30数カ国では、
投票に行かないと罰金を取るといいます。
いわば出不足金です。
日本もそうすべきではないでしょうか?
この提案を、数年前に、とある人に話したところ、
「文盲率が低い国ならいざ知らず、世界で最も教育水準の高い国だよ、日本は」と、
一蹴されてしまいました。

しかし私達は「同じ船に乗っている仲間」です。
日本という船、長野県という船、駒ヶ根市という船に乗る、
日本国民、長野県民、駒ヶ根市民なのです。
「この世界を構成する一人」なのです。
ひいては宇宙船地球号という船に乗る、運命共同体の一員なのです。
三人寄れば文殊の知恵といいます。
「政治の事はわからない」ではなく、「政治には関心が無い」ではなく、
解らなくても解ろうとする意識と、関心をもたなくてはならないのです。
AなのかBなのか、右なのか左なのか、1なのか0なのか、
気に入らなければ、投票に行って白票を投ずればいいじゃないですか。
不在者投票も以前より、はるかに楽にできます。
投票に行きたくても行けない寝たきりの人だっています。
行かないなんて、もったいない。
投票にも行かないで、いろいろ愚痴や文句を言うなんて言語道断です。
今の日本には文字は読めても、社会人としての文盲が多すぎます。

そこで、再度提案します。
投票に行かなかったら反則金を徴収いたします。
金額は一回5000円。
長野県民の有権者ざっと176万人。
投票率63%。
投票を棄権した人ざっと65万人。
反則金の総額、32億5千万円。

このお金を、あなたなら何に使いますか?








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