「謝辞」赤穂高校卒業式
2003年3月8日
小 原 茂 幸
桜のつぼみが膨らみ、梅の花の便りが聞かれる、「木に花咲く日本の春」。
この良き季節に、私達の子供らは、
晴れて卒業の日を迎える事が出来ました。
これも偏に、ご指導下さった先生方のご努力と、
良き先輩、良き後輩の皆様の、お力添えのおかげと感謝しております。
さらにこのような盛大な式と、心温まるお言葉の数々、ありがとうございました。
思い起こせば3年前の20世紀、2000年4月、
ミレニアムという千年紀の年に、
この会場に新入生として入場し、春夏秋冬を三度、体験致しました。
この間に21世紀を迎え、
子供達は、クラブ活動に、クラスマッチに、
あるいはすずらん祭、競歩大会に、そして学業に、
青春の若さと情熱を燃やし、
各々が、人生のアルバムに数々の名場面を飾った事と思います。
一方、一昨年の9.11同時多発テロ事件の影響で、
楽しみにしていた沖縄への修学旅行は、
広島、関西へと変更になったこともありました。
晴れやかな21世紀の開幕の片隅では、
激動する世界情勢と、厳しさを増す日本経済という現実との狭間の中で、
決して楽観を許さない社会の荒波が打ち寄せております。
子供達にとって本日は、「卒業」ですが、
新たな社会への「入学」であり、「旅立ち」でもあります。
激動の時代は他方では、崩壊の時代です。
しかし、
再構築という面から見れば、チャンスの多い時代でもあります。
赤穂高校が、現在の駒ヶ根市役所の位置から、
この地に移転したのは昭和40年。
この体育館では、30数年の永きに渡って師弟が取り組んだ足跡が、
しっかりと、残されております。
すなわち、
ここには1万数千人の18歳の「思い」が、18歳の「気」が、満ち満ちています。
どうか、この地に落とした「汗」と「涙」、
この地で誓った「夢」と「希望」、
そして「意思」と「気力」を忘れることなく、
生涯の糧として、
これからの人生の大海原に船出をしていただきたい。
どんな苦しい、困難な時にあっても、
この赤穂の地で過ごした3年間を原点にして、
それぞれの場面で活躍していただきたいと、願うばかりです。
それがひいてはこの場で養われた方々への恩返しになるものと、信じております。
ここに諸先生方と後輩の皆様への感謝の気持ちを、
改めてお伝え致しますと同時に、
この場を借りまして、
人生の友となって同じ時代を生き抜く同窓の皆さんのご健闘を祈念し、
父母を代表致しまして謝辞と致します。
3年間まことにありがとうございました。
心より御礼を申し上げます。
平成15年3月8日
3学年PTA会長 小原茂幸
(保護者代表(3学年PTA会長)として「謝辞」)
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