12月1日の午後から舞い始めた雪は夜には本格的な降りとなり、
2日の朝は約5cmの積雪でした。
日本列島は日本海側を中心に時ならぬ降雪にみまわれました。
名古屋市内も3cmの積雪とか、この分だと、この冬はかなり厳しそうです。
でも、その後の快晴によって、里はほとんど解けてしまいました。
里はセピア色、山は真っ白です。
風の無い快晴の日には日だまりがうれしい季節です。
(1996/12/3)
この冬一番の寒さが続き、川の端には水飛沫が凍って氷柱(つらら)状態です。
透き通った氷が仲良く並んでいます。
葉っぱについた氷の中には水の流れに踊っているものもあります。
このまま寒さが続けば、大きく育って氷の固まりとなり、
やがて川を覆うほどになります。
(1996/12/3)
畑には青いものが少なくなりました。大根や菜っ葉がわずかに残り、
時ならぬ雪にネギが力強くたっています。
いずれ雪囲いを作ってあげなければなりません。
大根や蕪はまとめて土の中に深く穴を掘り貯蔵します。
籾殻を入れたり、藁を入れたりして防寒します。
ある大雪のあった年、父は大根をどこに埋めたか判らなくなり、
結局春になって、畑が大きく窪地になったところで、
その場所を知ったそうです。
(1996/12/3)
冬の寒さに負けずに青い葉と赤い実をつけている南天。
その赤い色がひときわ鮮やかです。
南天は「難を転ずる」ということから魔除けに使われたそうです。
そのため、食事に使う箸の素材としても使われてきました。
今は亡き本家のおじいさんが、手作りの箸を使っていました。
とっても太くて、ごっつい箸でした。
(1996/12/15)
家の傍の隣地の田圃には小さな藁(わら)の束が干されています。
かつては稲藁(いなわら)をまとめて積み上げ、「にご」と呼んでいました。
春先に有機肥料にしたり、むしろなどの藁細工に利用されていました。
最近はコンバインで、刈ると同時にカットしていってしまいます。
家畜農家や畑などで、多少使用するだけになりました。
(1996/12/15)
12月の初めに雪が降って以来、その後は穏やかな天気の日が続きました。
朝晩はめっきり冷え込みますが、日中は小春日和のような暖かな陽気です。
寒さに強い青物が畑や庭にはまだかなり残っています。
「早く雪が降らないかな」とは子供の弁。
自動車を運転する大方の大人は「雪が無くて、ありがたい。ありがたい。」を唱えています。
(1996/12/15)
この季節に華やかなものを探すのは難しいものです。
庭先で見つけた万年青(おもと)。
その名のとおり常緑の葉を持ったユリ科の多年草です。
古典植物として、根強い人気を誇っています。
しかし、我が家のものはごく平凡な普通種です。
半日陰の場所を好み、ささやかに生きています。
(1996/12/31)
12月は予想していたよりも晴天が続き、本当に穏やかな毎日でした。
畑にはまだキャベツや蕪などが青いまま残っています。
朝晩の寒さにもめげず強いものです。
そして、漬物がおいしい季節になりました。
炬燵談義のなかで、来年も今年同様の減反だそうです。
一説によれば、日本農業は世界一高い価格と、
世界一高い補助金行政の中にあるそうです。
おまけに農業従事者の平均年齢は世界一高齢でしょう。
やがて、日本の食料は商社が支配することになるかもしれません。
(1996/12/31)
今年、父は20年来使用していたトラクターを買い換えました。
中古で買ったのですが、よく動いてくれました。
私が24歳の頃、郷里に戻ってきたときに購入したものです。
年にフルに動くのは10日ほどだとはいえ、
よく働いてくれました。
今度のトラクターも中古です。
小人数で、高齢者が農業をするためには必需品です。
父は精神衛生上、農業をやると言っています。
(1996/12/31)


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